「入居したときに車は持ってなかったけど、欲しくなった。でもアパートの駐車場が無い。気に入っているけど、引っ越すしかないのかな」
「転職して仕事が変わり、車通勤になるから車を買いたい。しかし、アパートの駐車場はいっぱいで止められない」
「結婚して同居人が増える予定。車が2台になるけど、どうしようかな」
と考えている入居者は結構多いです。
アパート内に十分な駐車場が確保されていない物件を所有していると、このような問い合わせを入居者からいただくことがあります。
実は、大家だけでなく、アパートの入居者の中にも駐車場の確保に頭を悩ませている人たちが多いのです。
そこで、この記事では、駐車場が少ないアパートの駐車場を増やす方法について紹介しています。
駐車場の数が増えることによって、入居者からも感謝され、大家も収入アップにつながるので、やらない手はありません。ぜひ、参考にしてください。
障害物の撤去
アパートの駐車場が少ないことで、お部屋が決まらず空室期間が続いてしまう物件があります。
このような場合、近隣の敷地外月極駐車場を大家が借りて入居者に又貸ししたり、入居者自身に駐車場を借りてもらったりすることがあります。
ただし、アパートの近隣に月極駐車場が無い場合もあります。
駐車場が少ないアパートの敷地内に、駐車場の数を無理やりにでも増やすしかないでしょう。
アパート敷地内に、造作物や不要なスペースがあれば、そのような障害物を撤去して駐車スペースを作る方法が考えられます。
アパートの駐車場を増やすために障害物を撤去する方法は、以下の通りです。
・ブロック塀を撤去する
・花壇を撤去する
・木を伐採する
・自動販売機を撤去する
・敷地内公園を撤去する
この章では、アパート敷地内にある障害物撤去の方法をそれぞれ解説します。
ブロック塀を撤去する
駐車場の数を増やすためには、ブロック塀を撤去する方法があります。
ブロック塀を壊して撤去することにより、新たに停められる駐車スペースが出来上がります。
ブロック塀があると
・車を入れるのが難しいことがある
・駐車スペースが限られてしまう
・地震のときに倒れて、人や車に当たってしまう可能性がある
・陽当たりが悪くなることもある
ブロック塀の解体工事は、規模にもよりますが1週間程度で終わることが多いです。
ブロック塀があることのメリットももちろんありますが、駐車場の数を増やすには撤去した方が良いでしょう。
花壇を撤去する
アパート投資をしていると、アパートの敷地内に花壇がある物件を見かけます。
丁寧に手入れをされている花壇もあれば、雑草が生い茂っている花壇もあります。
アパートの敷地内にきれいな花が咲いているのは良いものですが、入居者はあまり気にしていないことも多々あります。また、手入れをしている大家が体調を崩したり、年を重ねたりして花壇の手入れが行き届かなくなり、雑草が生い茂ってしまうこともあるようです。
その為、花壇の撤去して駐車場を広く取る工事を検討する事もおすすめです。
入居者あってのアパート経営です。敷地内に車を停めたい入居者の需要に応えるために、花壇を撤去して駐車スペースを作ることも必要なことでしょう。
木を伐採する
木があると、緑が多くて良いと感じるかもしれません。
ただし、実際に住み始めてみると木が無い方が良いと感じる人が多いようです。
なぜなら、木があることで、陽当たりや風通しが悪くなってしまうためです。
夏になると、生い茂って伸び放題になっている枝や葉がベランダまで届いていたり、小さい虫が洗濯物に付いていたりすることもあるのです。
また、大家としては、木の剪定を依頼するのも継続的に費用が発生します。
木を伐採することで、そのスペースを駐車場にすることができます。
入居者にとっても、大家にとっても、木を伐採して駐車場を増やすことはお互いにメリットがあることではないでしょうか。
自動販売機を撤去する
アパート投資をやっていると収入アップのために、敷地内に自動販売機を設置している大家も多数いらっしゃると思います。
自動販売機は通行の邪魔にならないスペースに置いてあることが多いのですが、駐車場の数を増やす場合には撤去した方が良い場所に設置されていることもあります。
自動販売機を撤去した場所に駐輪場を移動して、元々あった駐輪場スペースを軽自動車専用スペースに変更したケースもありました。
アパート敷地内に車を停めたい入居者のためにも、自動販売機の撤去も1つの方法です。
敷地内遊具を撤去する
あまり多くないケースになりますが、アパート敷地内に滑り台などのちょっとした遊具が設置されていることがあります。
駐車場の数を増やすためには、入居者にあらかじめ説明して、撤去してしまっていいかもしれません。
敷地内の遊具は結構場所をとりますし、どんどん老朽化していきます。
老朽化によって壊れるリスクもあります。
リスクを考えると、遊具を撤去して駐車場の数を増やした方が良いかと思います。
区画の見直し
駐車場の数を増やすために、現在の駐車区画を狭くする方法もあります。
駐車区画は、基本的には幅2.5m×長さ5mの寸法です。
市役所や公共施設の駐車場もこのサイズを取り入れているところが多いです。
このように標準サイズはあるのですが、アパートの場合、駐車区画はさまざまです。
幅が2.4mや2.3mの駐車場もありますが体感的に、2.3m未満だと普通車は狭さを感じるでしょう。
仮に、幅2.5mの駐車区画を2.3mに見直したとすれば20㎝スペースができます。
駐車区画をもう1台増やすために、あと60㎝程度足りないなどの場合に区画の見直しをすることで、1台分の駐車区画を確保することができます。
1台分増えることで、空室対策の改善や入居者が車を停めたいという要望に応えることができます。
大家としても収入アップにつながります。
隣地や近隣の空き地の買い入れ
アパートの隣地や近隣に空き地があれば、買い入れてアパートの駐車場にする方法もあります。
アパートの敷地内に駐車場が確保できない、アパートの駐車場台数が少ない場合に駐車場を増やすためには、アパート近くで駐車場を借り上げるか購入するかになります。
近隣駐車場を借り上げると大きな費用はかからないのですが、以下のようなリスクがあります。
・借り上げている駐車場に建物が建つ可能性がある
・所有者変更で駐車場の契約を解約される恐れがある
・空室で駐車場の借り手がいないときも駐車場代を大家が払い続けることになる
実際に、アパート敷地内の駐車場が部屋数分ない物件がありました。
大家は、近隣の月極駐車場を複数台契約し、入居者のために借り上げていました。しかし、借りていた月極駐車場が売却による所有者変更となって、その土地に家を建てることになり、契約していた駐車場は全部解約です。
仕方なく大家は駐車場を探すことになりました。しかし、所有物件から徒歩5分以上の駐車場しか見つからなくて、そこに入居者の車を移動してもらうことになりました。
今までアパートから徒歩1分の駐車場を使っていた入居者は、渋々駐車場の移動をすることに。
しばらく経って、部屋の空室が出て募集するのですが、駐車場が遠いという理由でなかなか空室が埋まらない事態に陥ってしまいました。その後も苦戦し続ける物件へと変わってしまった事例です。
アパートを所有していると、駐車場問題が起きることがあります。
アパートを所有し続ける場合も、売却を視野に入れている場合も、空室が埋まらない状態はマイナスでしかありません。アパート敷地内で駐車場が確保できない、駐車場が少ない場合は、土地の購入を検討してみるのはいかがでしょうか。
実際に、アパートの隣地や近隣の空き地を購入して、駐車場にして満室経営を維持し続けた事例もありました。アパートの近くを歩いてみると空き地を見つけることもあります。
このような空き地は、駐車場として舗装されている土地を購入するより、安く買えるケースがあるのです。
ポイントは、以下の通りです。
・雑木林や雑草が生い茂っていて、きちんと管理されている様子がない土地
・残置物が残っている土地
・高齢者が所有していて、生きているうちに手放したい土地
・変わった形の土地
・陽当たりの悪い土地
このような空き地があると、狙い目です。
相場よりも安値で購入できる可能性があります。
気になる土地が見つかったら、不動産業者に仲介に入ってもらって、相談・交渉を進めてみても良いでしょう。
まとめ
この記事では、駐車場が少ないアパートの駐車場を増やす方法について解説してきました。
駐車場を増やす方法は、主に以下7つです。
・ブロック塀を撤去する
・花壇を撤去する
・木を伐採する
・自動販売機を撤去する
・敷地内公園を撤去する
・駐車区画の見直し
・空き地の買い入れ
アパート投資をしていると、車社会の地域が結構あることに気づかされます。
車社会地域でのアパート投資は、駐車場が確保できないと空室が長期化する原因となります。
入居者も駐車場を求めている人が多いので、入居者のためにも、安定したアパート経営のために駐車場を確保することが非常に大切です。
上記で解説した中でも、空き地を買い入れて駐車場を増やす方法が、一番オススメです。
土地を購入して、もしいつか売却するとしても、建物と違って土地の金額は大きな値下がりはありません。
アパート近隣で空き地を見つけて、所有者に交渉したら安く購入できる可能性もあります。
駐車場問題が解決すれば、安定したアパート経営ができるでしょう。
駐車場として使えそうな空き地の話をまとめるためには、不動産業者に相談することも重要です。
「アパート近隣で駐車場として活用できる土地を見つけたい」
「管理がされていない土地があるけど、気になるので所有者に相談をしてほしい」
とお考えの方は、LINEからお気軽にご相談ください。
駐車場問題を解決するために、お力になれると思います。
